SaPID Bootcamp 2020.02 Report
2020.02.01~02にマホロバマインズ三浦でSaPID Bootcamp2020.2が開催されました。その様子をレポートします。
SaPID Bootcampは今回で6回目となりました。6回目も神奈川県三浦海岸のマホロバ・マインズ三浦で開催しました。
1日目当日は、東京付近は寒かったのに、三浦海岸に着くととても暖かい日でした。河津桜がもう咲き始めていましたよ(○´∀`)
<写真1>
三浦海岸駅の看板が変わっていました。
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駅の前の河津桜の木につぼみがたくさん。一部咲き始めていました。
<写真3>
会場の所々にゴリラの像があります。これは宿泊先となる本館の入り口にいる大きいゴリラ君です。
SaPID Bootcamp開始です。
少人数だったので、広々と会場を使えそうです。
受講者それぞれのの困りごとを構造化し、解決のポイントを見つける。
その過程で参加者同士で成果物を見て回り、相互によりよい内容に変えていくことを1.5日間でやっていただきます。
このBootcampでは、SaPID実践を支援するSaPIDファシリテーター育成の場も提供していますが、今回はファシリテーター役の参加者はいらっしゃいませんでした。
講師自己紹介の後、まずは皆さんにも自己紹介していただきました。皆さん、普段の業務に活かそうとの想いで参加してきてくれたようです。このBootcampで少しでも役に立つ気づきを持ち帰ってほしいなと思いました。
講義はまず最初に、SaPID開発の経緯と、自律とは何かの説明から入り、SaPIDの応用方法などの説明がありました。この最初の説明から、積極的に質問が挙がっていました。質問がたくさん出ると、より知見も広がると思います。
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最初の講義の様子。みなさん説明を納得しながら聞いているようでした。また、最初から質問が活発でした。
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今回の会議室からの風景です。きれいな雲が広がっていたのが印象的でした。
イントロダクションとSaPIDの概要説明後、さっそくワークの開始として、まず、STEP0からやっていただきます。
自ら提供しているサービスの名称をちょっとカッコイイ表現にすると、これからの活動のモチベーションもあがるそうですよ。
今回のテーマも「各自の役割・仕事(業務)に対する問題点を構造化して、自らのパフォーマンス向上に有効な改善策を検討する」です。自らが提供している製品・サービス、対象となる顧客、提供している価値、それを評価する指標など、今回の分析の指標となる情報を挙げてもらった後、自らの役割や仕事(業務)で困っている事や問題点等を付箋に書き出してもらいました。
自ら感じている事をそのまま書き出す、挙げてもらうことがポイントです。みなさん、今回は「自分のサービス」のスコープを決めたり言語化して表現するのに苦戦していたようです。なので、今回は、「今業務でやっていること」をまず列挙してもらいました。
STEP0が終わったら、STEP1に入ります。
冒頭で整理した自ら提供しているサービスやその顧客、評価方法などから見て、みなさんが抱える問題点や困りごとを、ふせんに書き出していきます。
ふせんに書き出すときのポイントは、周りと共有できるようにふせんの領域いっぱいを使って大きい文字で書くこと、また、1ふせんにつき1つの困りごとを書きます。1つのふせんに複数の困りごと要素を入れると、あとのSTEPで矢印でつなぐのが難しくなります。
※写真の付箋情報は受講者さんの大事な情報ですので読み取れないように加工してあります。
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STEP0実践後、構造図土台のシートの上に貼り付けています。
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STEP1で、問題や困りごとをふせんを書き出したところで、休憩に入りました。休憩にも関わらず、書き出し例について真剣に聞いていました。
休み時間が終わり、文章表現の原則・禁則など、ふせんに困りごとを書くポイントの解説をしてから、一度みなさんのこれまでの結果を全員で見ながら解説やアドバイスしました。全員で見ることで、みなさんの理解が深まります。
この後17:30まで、あとはひたすらワークになります。続いて、STEP2として、STEP1で洗い出した問題点、困りごとのカードの中身を精査して修正していきます。ここは難しく皆さん時間がかかります。修正しても自信がない場合は、その段階で一度構造化してみると、良くない書き方のものが見つかるかもしれないということで、今回はみなさんがある程度できたと思った時点で、一度構造化してみることにしました。
構造化しやすくするポイントは、時間軸をとって時系列でカードを並べる、自らのサービスのライフサイクルを考えてカードを置くことです。
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STEP1まで終わった状態で一度全員で他の人の成果物を見てまわりました。他の人の結果を見ることで新たな気づきが得られます。
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STEP2に取りかかりました。相手に伝わらなかったり抽象的すぎる文章をより具体的に直したり、自分の思い込みだけで事実ではないふせんを取り除いたり、2つの問題が1つのふせんに書かれているものを2枚のふせんに分けたりします。ここがきちんとできていないと、構造体を作るのが難しくなってしまいます。加工してあるのでわかりにくいですが、オレンジ色のふせんがSTEP0、黄色のふせんがSTEP1で出した問題点を書いたふせんです。直す必要があるふせんの上に、新しいふせんを重ねて書き直していきます。
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今回のおやつは、ロイズのお菓子詰め合わせです!
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STEP2が一通り終わったと思ったところで、STEP3をやってみて精査がうまくできたのかを確認します。
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いつの間にか外は夕焼けになっていました。とってもきれいでした。
夕食の時間です!
みなさんたくさんおかわりしていましたよ。おなかいっぱい食べた後は、温泉に(^^)
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夕食はバイキングです。みなさん好きなものをおなかいっぱい食べてました。
温泉に入った後は、部屋に集まって夜会です。今回の夜会は、話が盛り上がってみんなでワイワイしました。
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部屋の前の廊下には、とびうおの柵が並んでます。
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夜会の様子。盛り上がりました!みなさん1日目、お疲れ様でした。
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気になったので買った横浜ロマンスケッチ。
2日目の朝、温泉に入って、日の出を見てから朝ご飯を食べました。
<写真16>
海から見えた日の出の様子。太陽の位置にちょうど木があってちょっと残念・・・
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朝ご飯もバイキングです。名物マグロ味噌のおにぎりをその場で握ってくれます。
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海と反対側の窓から、昨日は見えなかった富士山が見えていました。
朝ごはん食べて2日目は9:00からスタート。昨日のワークのふりかえりと解説から始まりました。終わったらまたみなさん昨日の続きの構造化に取り掛かります。
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朝イチの講義。昨日の段階で、それぞれふせんがたくさん並べられています。
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STEP3の続きです。何度も構造化を見直して整理しています。
お昼休憩です。今回はマグロ丼です!
その後、恒例の海のお散歩を楽しみました。
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本館1Fのレストランでマグロ丼をいただきました。
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海の様子。風は少し冷たかったです。
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砂浜で、大根が干されていました。
昼食と休憩で気分転換が出来たところで、午後のワーク開始です。
まず、STEP4以降の説明がありました。そのあと構造図を完成させて、各自作った成果物を説明し質問しあいます。
これにより、共有しやすい構造図になっているかの確認ができます。
無事に全員の説明が終わり、STEP4の実践に入りました。構造化した問題の中から、改善要因である施策をうつ場所を探します。改善要因は、自分が着手可能だけどちょっと難しいあたりを狙うのが良いそうです。やりやすさと効果を両方考える必要があります。さらに、STEP5として、選んだ改善要因に対する具体的な施策を考えます。できるだけ多く挙げるといいそうです。それが終わったら、施策を実施したときの目標である改善目標を決めてSTEP6まで無事終了です。
最後はSaPIDファシリテーターの解説し、今回のSaPID Bootcampは終了となりました。
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それぞれの問題構造図を5分間で説明して、質問・ディスカッションをしました。
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STEP4で、施策をうつ場所を洗い出している様子。
SaPID Bootcamp終了時に「終了証」をお渡ししています。なお、今回の優秀賞MVPも、参加者の皆さん満場一致で決まりました!おめでとうございます。2日ふせんとにらめっこして目が疲れたと思うので、イクラのアイマスクのプレゼントです。暖かくしても冷たくしても使えるアイマスクです。疲れた目を癒してください。
みなさん、お疲れ様でした!今回もとっても楽しいBootCampとなりました。ありがとうございました!次回もぜひ、ファシリテーター役として参加してください(^^)
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MVPの方には、イクラのアイマスクをプレゼントしました!
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「修了証」の見本です。
■受講者アンケートの結果
参考までに、受講者のみなさんが終了直後に書いてくれたアンケート結果を(氏名以外をすべて)掲載します。
★ワーク参加者
1 受講満足度:100点 理解度:80点 業務または自らへの有効性:100点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
1人1人が抱えているが隠れている組織の課題が発見できそう。個人から使えるのがよく、家庭でも使いたい。
実践するなっかでわからない事や迷うことも出てくると思うけれど、やることはシンプル(上手くやれるかは別として)なので持ち帰りやすいと思いました。ありがとうございました。
<SaPIDや当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
実際の自分の業務をワークの題材として使うので成果物をそのまま持ち帰ることができ、業務の中で続きを行うことができます。また、他者を巻き込む時にも、成果物をそのまま使えるのでハードルが低くなります。
2 受講満足度:100点 理解度:90点 業務または自らへの有効性:90点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
本の内容を振り返り、また、より詳細に説明してくださったので理解が深まりました。
初日の夜に個人的にお話しした内容も、翌日に全体共有してくださってとても良かったです。適度なゆるさもよかったです。
<SaPIDや当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
一度本を読み、自身だけでもよいのでSTEP3の構造化まで行ってみると、より受講時の納得感や理解につながると思います。
異なるバックグランドを持つ方の問題構造図を見られる機会もなかなかないと思うのでオススメです。
3 受講満足度:98点 理解度:90点 業務または自らへの有効性:90点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
・これからのあらゆる業務で使えそうだと思ったから
・自分の同僚にも紹介して、仕事を楽にしてほしいと思った
・価値や評価を置き去りにして考えてしまったこと(-2点分)でも自分が不安に思っていたけどふたをしていたことが顕在化してきたことがよかった
<SaPIDや当ワークへの提案>
見せていただいたスライド全てが印刷されているとよかった
<受講推奨の言葉>
・自分が気づかせてもらう過程を体験して、人から指摘されるより納得度がとても高かったので、自分の周囲の人にもその体験をしてほしいと思った。自分が気づかせられるファシリテーターになりたいと思った。
4 受講満足度:90点 理解度:80点 業務または自らへの有効性:95点
<満足度評価の内容と受講後の素直な感想>
・初日は問題を列挙するところで疲れ、二日目は長丁場でくたくたになりました。
・自分の実際の課題を題材としてSaPIDを実践する内容ということで、自分事のため納得度が高い内容になっていた。
・自身の課題に向き合うテーマで講師の安達さんに相談するため、SaPIDの範囲外でも悩みを相談できたのはよかった。
・SaPIDの事実ベースで課題をあげていくというところで、どこまで・どこから「事実」とすうるかで悩むところや、背景や前提を書きたくなった場面があった。その辺りは色を変えた付箋紙で説明補足したが果たしてよかったのか。(多分問題ないのだろう)
<SaPIDや当ワークへの提案>
なし
<受講推奨の言葉>
自分の業務を対象にしてSaPIDを適用してみるというワークショップ。
対象が自分事なので題材が具体的でSaPIDの効果を十分に体験することができます。
講師からはSaPIDだけでなく自分の業務上の問題に対しての有用な示唆をえることができます。
■最後に
SaPID Bootcamp2020.2のレポートは以上です。
SaPID Bootcampは受講者と運営する側が相互に学習しながら一体となる「相互対話・相互理解の場」です。
また次回も開催しますので、興味があれば参加をご検討ください。